森田真生さんのラボ「鹿谷庵(ろくやあん)」にて
対談シリーズ「THINK&TALK STILL」
第二弾のゲストとして呼んでいただきました。
《オンライントークイベント》
THINK&TALK STILL 「武器」を捨てて生きる
【出演】 森田真生 × 中村明珍 【日時】 4月3日(土) 16:00-18:00(開場15:45予定) *途中10分程度の休憩を挟みます。 18:00からは質問を受け付け、可能な限りお二人にお答えいただきます。
【参加費】5000円(税込)
【お申し込み方法】TUNING BOOK STOREのサイトにてお申し込みください。
当イベントは「Zoom」ウェビナーによるオンライン配信イベントです。
ご参加ご希望の方は下記URLよりオンラインチケットのご購入をお願いいたします。ご購入をもってご予約は完了いたします。なお、アーカイブ配信の予定はございません。
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オンラインチケットご購入ページ↓
森田真生さんより
今年の京都では、平年より12日早く、観測史上最も早い3月16日に桜(ソメイヨシノ)の開花宣言がありました。過去1万年以上続いた完新世の穏やかな気候から逸脱し、このままのペースで行くと今世紀末には4度前後地球気温が上昇する(過去1500万年のあいだ地球が経験してこなかったレベルの温暖化!)と言われているいま、これまで当たり前に反復されていた生命のリズムはすでに、あちこちでその調子を狂わせ始めています。
安定した「背景」として作動してきた地球環境が、気候危機やパンデミック、あるいは生態系の崩壊や生物種の大量絶滅といった形で、人間のこれまでの生き方の可能性を根底から揺さぶっているいま、僕たちは、どのような人間像と世界像を描きながら生きていけばいいのでしょうかーーこの大きな問いを探究していくための思索と対話、研究と実験の場として、2020年11月に京都東山の麓に、新しいラボ「鹿谷庵(ろくやあん)」を開きました。今回は、この鹿谷庵に、周防大島から中村明珍さんをゲストとしてお招きし、対談シリーズ「THINK&TALK STILL」第二弾を開催します。
中村明珍さんは最近、ミシマ社から著書『ダンス・イン・ザ・ファーム』を出されたばかりです。この著書に僕は、以下の帯文を寄せました。
武器を捨てたのは「生きる」ため。 無防備な身体に、降り注ぐ生命!
中村明珍さんのことを、2013年までロックバンド「銀杏BOYZ」のギタリストとして活躍していた「チン中村」としてご存知の方も多いと思います。そのチンさんが、2013年3月に山口県・周防大島に移住し、いまは僧侶として、農業従事者として、さらにはいかなる職業の枠にもおさまらない様々な実験と実践の遂行者として、いつも全身をセンサーにして多様な活動をされています。
人間をはるかに超えたスケールで地球環境が変動していく時代、強力な武器で自分を守り抜く「強い」主体であろうとすることには明らかに限界があります。自分が主導権を握ろうとするより、まだ誰も知らない未来に波長を合わせていくために、明珍さんはあえて自分を守るための「武器」を手放し、徹底的に無防備になることを選択しました。自己を強くするよりもむしろ「弱く」し、そうすることで全身のセンサーを開いていくこと。そこから未知の環境下での新たな生の可能性を探索する明珍さんの生きる姿に、勇気づけられる人は少なくないと思います。
明珍さんとは昨年から、「生命ラジオ」という新たな学びの場を立ち上げています。そこでは明珍さんや周防大島のみなさん、そして、ご縁のあった国内外のみなさんとともに、この未知で、不気味で、圧倒的に不確実な時代を、どのように生きていくかをともに模索しています。
今回はそんな「生命ラジオ」の拡張版(出張版?)のようなイメージで、明珍さんとともにとことん、この時代を「僕たちはどう生きるか」を考えたいと思います。明珍さんや周防大島のことをご存知の方はもちろん、そうでない方もぜひこの機会にご参加ください。みなさんのご参加を心よりお待ちしています!!
2021年3月21日 森田真生
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